人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第242回『大道廃れて仁義有り』(老子)

皆さん、こんにちは。いかがお過ごしですか?

最近、老子や荘子をじっくり読み返す時間が増えてきました。

なんとなく、時代の流れが老子を求めているように感じるからです。


私自身、まだまだその奥深さを理解したとは言えません。

表面をなぞる程度の理解かもしれないけれど、

それでも魂の深いところに染みわたるような感覚があります。

今回は、老子「俗薄第十八」の言葉を読んでみたいと思います。


「大道廃れて仁義有り」

いきなり、こう始まります。

世の中が乱れているとき、「仁だ」「義だ」という言葉が声高に叫ばれる。

老子はそこに警鐘を鳴らします。そのような言葉が持てはやされる時代こそ、

注意深く立ち止まって見なさい、と。

そして続きます。

「智恵出でて大儀有り。六親和せずして孝慈あり。国家混乱して忠臣有り。」

本当の智恵とは何か。本来の親孝行とは。真の忠義とは何か。

言葉の表面ではなく、その本質を問い直せ、ということです。


昔から、世の中の本質は変わらないのかもしれません。

当たり前のことが当たり前に発揮される世の中では、

「仁義」も「孝行」も「忠義」もわざわざ言葉にする必要がない。

それらが声高に語られるとき、

むしろ世の中の何かが失われているサインかもしれない。

そう考えると、今という時代が少し違って見えてきます。

改めて、当たり前のことを自問自答してみようと思いました。


参考文献:『老子、荘子』(新釈漢文大系、明治書院)

 

 


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