人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第191回『明鏡止水』(荘子)

「人は流水に鑑(かんが)みるなくして、止水に鑑みる」という荘子の言葉は、

澄み切った静かな水面のように、心が静かで清らかであれば、

どんな状況でも冷静な判断ができるという意味です。


これは「無心の境地」とも言えますが、私たち凡人は日々の雑念や欲望に心を濁らせ、


物事の本質を見失いがちです。心が曇ると冷静さを欠き、

誤った判断をしてしまうこともあります。

古来より禅や武道の世界では、この心の在り方が重んじられてきました。

刻々と変化する世界の中で、自分自身の内側に静寂を保つことは、

真の智慧への道です。


心が揺れ動けば真実は見えにくく、静まれば現実がそのまま映ります。

だからこそ、日常から心身を浄化し、呼吸を整え、雑念を手放す習慣をつけることで、

この「明鏡止水」(めいきょうしすい) の境地に少しでも近づけるよう努めていきたいと思います。



参考文献 
『老子・荘子』(新釈漢文大系 明治書院)

 

 


東京大神宮