人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第200回「真言は不思議なり」(弘法大師)

弘法大師が「真言は不思議なり」と説かれたように、

般若心経にはお釈迦様の教えの真髄が込められています。

何万巻にも及ぶ仏教経典のエッセンスが、

わずか262文字という簡潔な経典に凝縮されており、

その一字一句すべてが真理の言葉とされています。

 

この真理の言葉は、インドで生まれ、中国を経て日本に伝来しました。

私たちが今、日本語でこの経典を読むことができるのは、まさに奇跡的なことです。

弘法大師空海をはじめ、中国の玄奘三蔵など、数多くの先人たちが命をかけた修行と祈りによって、

この貴重な教えが受け継がれてきました。その恩恵に対し、深い感謝の念を抱かずにはいられません。


真言は「陀羅尼(だらに)」とも呼ばれ、

より身近な表現をするなら「呪文(じゅもん)」とも言えるでしょう。

私たち人間は誰しも煩悩に悩まされ、四六時中、心の迷いや苦しみに苛(さいな)まれています。

そのような時、般若心経という真理の言葉に触れることで、

心が自然と静まり、悩みが軽減されることがあります。


弘法大師空海は、四国八十八か所の霊場を、

般若心経の教えを実際に体現する修行の道として開かれたと言われています。

そのため、四国遍路を体験した多くの方が不思議な出来事に遭遇したと語っています。

私自身も約30年前、学生時代の卒業旅行で一人四国遍路に挑戦しました。

徳島県と高知県の39か所を巡る中で、後に私の人生に大きな影響を与えることになる

大栗道榮和尚との運命的な出会いがありました。今振り返ると、これは単なる偶然ではなく、

真の意味での奇跡であり運命だったと感じています。

 

その体験以来、私は毎朝般若心経を唱えることを日課としています。

この真理の言葉を日々口にすることで、心が整い、

一日を穏やかに始めることができているような気がします。


これからも、この真理の言葉とともに歩み、日々自己研鑽に励み、

社会に貢献できるよう努めてまいりたいと思います。

 

参考文献:『困ったときのヒント 弘法大師空海の言葉』(大栗道榮著 すずき出版)
     『般若心経秘鍵』(弘法大師空海著 加藤精一編 角川ソフィア文庫)

 


靖国神社 みたままつり